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朱塗り一色の佇まい
「金閣寺」、「清水寺」などと並び、最も京都で有名な社寺と言えば、ご存知、『平安神宮』です。
わたしも含めて、多くの方が、修学旅行やツアー観光などで、一度はここを訪れたことがあるのではないでしょうか。
上空から見てもひときわ際立つ平安神宮は、京都の洛東、左京区にあり、町並みから浮いた感もある、あの朱塗り一色の大鳥居と社殿が、とても印象的な建築物です。
誰しも知っている、あまりにも有名かつ平凡な観光地のため、ここであえてご紹介することは、ある意味、みなさんの期待を裏切っている場所かもしれません。
しかしながら、わたしは、この平安神宮の見方が、ある時期から一変しました。
平安神宮は、京のせわしい街中に埋もれるように建っており、鳥居周辺などは、周りに忙殺されるかのような感じですが、ひとたび門をくぐると、境内は、一気に開ける感じの独特の雰囲気が漂っています。
朱塗りが映え、シンメトリーで整然と装飾が施された社殿は、ただただ美しいもので、そこに見事なまでに木々草木が調和されており、回を重ねるごとに、その平安神宮の持つ魅力に、惹きこまれていきました。
細部のつくりこみや、彫刻等のすばらしさも、建築物としてのバランスの良さも、境内の砂、青空とのコントラストなども、見れば見るほどその良さがわかっていき、平安神宮は、建築美を存分に味わえる建物だということが、訪れるたびに理解できるようになっていきました。
平安神宮にみる、ギャップと調和
そんなわたしの、平安神宮の見方が決定的に変化したのは、この神宮の建築物としてのすばらしさに気付き始めたこともありますが、それとは別に、この平安神宮が持つ、「ギャップ」と「調和」からでした。
それまでのわたしは、近くにある「南禅寺」などの京都にある他の社寺と同じような感じで、この平安神宮を捉えていたのですが、ある事実を知って以来、この神宮に対する見方が一変しました。
それは、この平安神宮が、1895年(明治28年)創建という事実です。
平安遷都1100年を記念して、1895年に、遷都のおや神様である、「第50代 桓武天皇」をお祀りして創建された建物であり、つい100年ちょっと前に造られた建物だという事実です。
このことは、京の多くの社寺が、数百年の歴史を持った建物であるのに対し、この平安神宮が、古き良き京の都の、歴史的建造物ではないことを意味していると同時に、この建物自体には、歴史的重みがないことを意味しています。
それにも関わらず、並み居る京の社寺の数々と同等以上に渡り合い、色はともあれ、京の都にすっかり溶け込み馴染んでいる、その平安神宮が持つギャップと調和に惹きこまれていきました。
幻の都、平安京がそこにある
この平安神宮の社殿配置は、桓武天皇の開いた、「平安京」の社殿配置を再現したものとして知られています。
都の再現と言えば、奈良の都を往時の姿に復元すべく現在も進められている、「平城宮跡」が有名ですが、幾度となく歴史の中心に位置し、合戦の舞台として、繁栄と荒廃を繰り返した京の都にあっては、平安時代の都の面影を、今に伝えるものはほとんどなく、再現建築とはいえ、「大鳥居」、「大極殿」、「応天門」、「蒼龍楼」に「白虎楼」と、都の栄華を思い起こさせてくれるこれらの建築物は、とてもすばらしいものです。
ひとつひとつが歴史こそありませんが、魅力ある建物となっており、近代建築物が目立つようになった京の町において、かつてこのような都があったのか・・・と、ノスタルジックな気分にさせてくれるには、充分な建築物です。
装飾などの細かいつくりや、並び、配置などにも気をつけながら、是非とも眺めてみて欲しいものです。
また、タイミングが難しいのですが、この平安神宮では、歌舞や御神楽、箏曲などを見たり聴いたりすることができます。
朱塗りの社殿の雰囲気とマッチして、いにしえの伝統文化を、肌で感じるには最高の機会ですので、事前に、歌舞や御神楽、箏曲などが行われる日をチェックして、訪れてみてください。
そんな平安神宮ですが、実はわたしは、今でこそ、この平安神宮の魅力にとりつかれていますが、長い間、京で一番きらいな場所でもありました。
それというのも、初めてこの平安神宮を訪れたのが、小学生の時だったのですが、真夏のただでさえ蒸し暑い京都観光に、あの朱色で日陰の無い平安神宮の境内に、暑苦しく、にがい想い出だけが残っていたからでした。
なんで、こんな色してんだ? と、当時は思っており、その思い出が、ずーっと心の奥底に残っていました。
子供心の記憶は怖いものですね。
そんな平安神宮ですが、今まで何度も訪れた方も、まだ見たことのない方も、この平安神宮の持つギャップと調和を感じつつ、建築美あふれる社殿を、是非見学してみてください。
| ■ 平安神宮 〜 星★聖 の ひとこと 〜 |
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シンメトリーな社殿のバランス、境内の砂と青空との調和など、平安神宮の建築美を堪能してください! |
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