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三冠達成!の地「宇治」
京都でありながら、京の都の文化とは、一線を画す独特の雰囲気をかもし出す「宇治」。
その宇治にある代表的な寺院と言えば、「10円硬貨」の表を飾る絵柄にもなっている、国宝「鳳凰堂」が有名な『平等院』です。
京都の南、宇治川のほとりに佇むこの平等院は、「古都京都の文化財」として、清水寺や延暦寺などの寺院とともに、1994年に「世界遺産」に登録されました。
シンメトリーで、実に雅で美しい平等院鳳凰堂のその外観は、まさに芸術的な建築美を見せており、前面の「阿字池」に写るその姿も、また格別なものとなっています。
そんな平等院ですが、実は、10円硬貨に続いて、一見変わってなさそうな新「壱万円札」の図柄にも、この平等院の「鳳凰像」が採用されており、平等院にゆかりのあるお札となっています。
また、宇治つながりという事で言えば、今や存在自体忘れ去られてしまいましたが、「二千円札」にも、「源氏物語」が描かれており、この宇治ゆかりのお札ということで、10円硬貨、壱万円札と合わせて、宇治は、三冠達成!の場所となっています。
源氏物語「宇治十帖」の舞台
源氏物語の「宇治十帖」の舞台として、広く知られるこの宇治の地は、どこかはかなく、「浮世」を連想してしまう、そんなイメージのところで、雅やかで風流のある景観の中にも、どこか寂しさが感じられる・・・、そんな印象の町となっています。
宇治川のほとり一帯には、そんな宇治のはかない世界を満喫できる場所がいくつもあり、「あじろぎの道」を歩きながら・・・、「宇治公園」を散策しながら・・・、「朝霧橋」を渡りながら・・・、宇治の風雅でどこか寂しげな世界を、満喫してみてください。
特別これといって何があるというわけではないのですが、川の流れの中に、周囲の緑の中に、さえずる小鳥の歌声に、きっと知らず知らずのうちに、宇治の世界が見えてくるはずです。
近くには、源氏物語ゆかりの史跡や、「源氏物語ミュージアム」などもあり、宇治の世界をさらに膨らませてくれます。
この源氏物語ミュージアムは、源氏物語ゆかりの様々な展示や文献などがあり、時を忘れて楽しめる施設であり、館内を巡りながら、源氏物語の世界に思いをはせるには格好の場所となっています。
そんな宇治にあって、毎日多くの観光客が足を運び、修学旅行や観光ツアーで、最も多くの方が訪れたことがある場所・・・、それが平等院ではないでしょうか。
優雅な佇まいをみせる「平等院鳳凰堂」
1052年に、時の関白太政大臣「藤原頼道」が、父「藤原道長」が別荘として愛した建物を、「極楽浄土の世界」を再現すべく、仏寺に改め開創したのが、この平等院のはじまりとされています。
翌年の1053年に、国宝でもある「阿弥陀如来」を安置するために、阿弥陀堂として鳳凰堂が造営され、阿字池を前にした、この優雅な佇まいが誕生しました。
「此の世をば 我が世とぞ思ふ 望月の かけたる事も 無しと思へば」
で有名な、御堂関白道長、そして50年にも及び政権を握った頼道親子の、優雅にしてきらびやかな藤原氏全盛期の栄華が、この建物に、如実に現われています。
特に、平安時代屈指の仏師であった「定朝」(じょうちょう)の、唯一の確証作と言われるご本尊 阿弥陀如来坐像は、高さ2.78mを誇り、寄木造りで金色に輝くその姿は、光背(こうはい)や、背後の極楽浄土図とともに、鳳凰堂の名に値するすばらしいものとなっています。
また、国宝の「大和絵風九品来迎図」(やまとえふうくぼんらいごうず)、「梵鐘」(ぼんしょう)、「鳳凰像」、52体の「雲中供養菩薩像」(うんちゅうくようぼさつぞう)など、たくさんの文化財が残っており、これらを安置すべく、2001年に、新たに「鳳翔館」が誕生しました。
この鳳翔館は、庭園の景観を損ねぬように、大部分が地下構造となっており、通路や展示ケース、採光の演出など、デザインしつくされたそのつくりは、内部の平等院の展示物同様、優雅さを感じるものであり、実に平等院のイメージにマッチしたつくりとなっています。
鳳凰像にこだわったそのつくり!
わたしは、多くの方と同じく、はじめて平等院を訪れたのは、修学旅行の時でした。
歴史の教科書で見た、平等院鳳凰堂の姿に、感動したことを覚えていますが、改めて平等院を訪れてみると、実に様々なことに気付きました。
発掘により再現し直された庭のつくりや、新たに生まれた鳳翔館などは、初めて目にしたので、大分変わった印象をうけましたが、それ以上に、今まであまり気にしていなかったことに、改めて気付かされました。
その1つが、鳳凰堂が、真東を向いているということでした。
多くの寺院建築が南向きに建っているのに対して、この鳳凰堂は、真東の宇治川に向いて建っているということに、改めて気付きました。
そして、写真やテレビで、何回もこの平等院鳳凰堂の正面からの構図は見ていたにもかかわらず、左右の「翼廊」(よくろう)が、中堂から独立していることに気付きませんでした。
しかも、完全に切り離れているとともに、この左右対称の翼廊には廊下が無く、寝殿造りのように中堂から歩いていけないものとなっています。
さらには、カギ型のこの翼廊は、中堂よりも前面に張り出しているということにも気付きました。
両サイドからの構図が、決して美しく見えないこの平等院の翼廊の配置は、阿字池越しの真正面からの美観と、上空から見る「鳳凰のカタチ」に特化した建物となっているように思えました。
そして、最後が極端な尾廊の長さです。
尾廊自体、それだけで珍しい存在なのですが、その長さがこんなにあったとは・・・と、改めて気付きました。
鳳凰を形づくる尾廊の存在ですが、上部からの間取り図を見れば、その長さが、いかに計算されたものなのかを知ることができます。
飾りとしての色が濃い翼廊のつくりやその配置、尾廊の驚くべき長さ・・・を考えると、やはり、上空から見た鳳凰のカタチにこだわったように思えてきます。
しかしながら、なぜ?実用性よりもカタチにこだわったのか? しかも、決して眺めることの出来ない上空からのカタチにこだわったのか?
まだまだ謎が多く、今後も新しい発見がありそうな平等院、わたしは、何気なく再訪してみて、さまざまなことに気付かされました。
わたしと同じように、修学旅行以来すっかりご無沙汰している方も多いことでしょうから、10円玉だけでなく、本物の平等院鳳凰堂を眺めに、宇治 平等院を訪れてみてください。
| ■ 平等院 〜 星★聖 の ひとこと 〜 |
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宇治の風雅な世界と、平等院鳳凰堂の優雅な佇まいを堪能してください! |
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