| 水路閣 評価 |
 |
| 地図・天気予報 |
 |
 |
|
|
琵琶湖疏水事業
京都の洛東、「南禅寺」の広い境内の南の奥に、ひっそりと佇む、ひとつの歴史的な建造物があります。
南禅寺のお寺のイメージとは程遠い、文明開化の匂いがする、美しいレンガ造りのその建造物が、『水路閣』です。
水路閣は、「琵琶湖疏水」(びわこそすい)事業の一環として、明治時代に、この地につくられました。
琵琶湖疏水は、琵琶湖より京都への水運を目的とし、当時、若干21歳だった「田邊朔朗」(たなべさくろう)を中心に、西洋技術者に頼らず日本人だけで成しえた、日本初の大事業でした。
これにより、琵琶湖と淀川が結ばれ、京都の産業発展に大いに寄与しました。
時を同じくして建設された、「インクライン」、「蹴上発電所」とともに、当時を偲ばせる建造物として、この水路閣は、今も琵琶湖の水を流し続けています。
2つのアーチが美しい水路閣!
長さ93.17m、幅4.06mの水路橋で、アーチ型をした洋風レンガ造のこの水路閣は、とてもお寺のイメージとはかけ離れたつくりとなっています。
建設当時には、南禅寺という五山文学の中心地であった、格式あるお寺の古寺の伽藍のイメージとは程遠いこともあり、一部では反対運動などもあったようですが、琵琶湖疏水のルート上の問題や周辺環境の問題などから、この地が選ばれたとのことです。
現代に生きる明治の西洋建築物は、どれも味がありとても美しく感じるものですが、この水路閣も例外ではなく、橋脚の2本柱の間のアーチと、横から見たアーチという、縦横異なる2つのアーチが実にすばらしく、斜めから見た水路閣の全景において、その美しさが際立ちます。
レンガ一つ一つの風合いと、きれいに浮かび上がるそのアーチの姿に、西洋建築美が、見事に表現されており、時を重ねて味が増す西洋建築物の自然素材の良さが、ここにも見受けられます。
水路閣を構成する色あせたレンガは、時を刻んできたこの建造物の歴史を物語り、一方で周囲の木々の緑と相まって、一層この水路閣の景観を際立たせています。
ミスマッチな世界
建設当時にはいろいろ問題もあり、反対も多かったというこの水路閣ですが、今となってはこのデザイン、南禅寺というお寺のイメージとのミスマッチによる斬新さ、あたりの樹木の緑との不思議な調和感など、京都に無くてはならない景観のひとつになったのではないでしょうか。
わたしが、初めてこの水路閣がある南禅寺を訪れた時は、この水路閣の存在のことは知らずに訪れたのですが、境内を巡りながら、この水路閣を目にした時には、そのあまりにミスマッチな光景に、まるで映画のワンシーンのごとく、呆気にとられました。
保存目的で整備された近代的な公園などに、移築された明治の洋館などはありますが、まさかこんなところに・・・というのが正直な感想で、そういう意味では、日本全国、西洋建築物は数多くありますが、この水路閣はちょっと違った感覚を味わえる場所となっているのではないでしょうか。
また、一体感という意味でも、ひと味違った感じがあり、木漏れ日の中、この水路閣に沿って足を運んでいくと、洋館などを眺める時の感じではなく、この水路閣は一体になれるというか、いつしかこの雰囲気に自分が呑み込まれていく感があります。
うまく表現できませんが、第三者的に見るのではなく、自分がそこに入って西洋建築の雰囲気を味わい楽しんでいる・・・、そんな感じがします。
今も毎秒2tの水を流し続けているこの水路閣、蹴上発電所同様、わたしたちの生活を支え続けてくれているこの水路閣のミスマッチな世界を味わいに、是非一度訪れてみませんか。
| ■ 水路閣 〜 星★聖 の ひとこと 〜 |
| ★ |
水路閣の西洋アーチ建築の美しさと、ミスマッチな世界を味わいに、足を運んでみてください! |
|