湯河原温泉のおすすめの宿ランキング

湯河原温泉

湯河原温泉に宿泊するならこの宿！

ふきや

ふきや

夏目漱石や島崎藤村をはじめ、芥川龍之介・谷崎潤一郎・与謝野晶子・国木田独歩など多くの文人墨客に愛され、今も木村拓哉さんや浜田雅功さん・柳沢慎吾さん、都知事時代に何かと話題になった舛添要一氏などの著名人が別荘を構えているとされる湯河原温泉。

東京からの抜群のアクセスの良さもあるが、箱根や熱海などに比べどこか秘湯色が残されており、隠れ家的な印象もある温泉地であることも大きいのだろう。

湯河原という地名は、現在は神奈川県足柄下郡湯河原町となっているのだが、一般的に湯河原温泉と言われる千歳川～藤木川沿いに広がる温泉宿の中には、pH9.0の自家源泉のオレンジ風呂で知られる「川堰苑いすゞホテル」のように、静岡県との県境をまたいだ熱海市に建つ宿もあり、区別して「伊豆湯河原温泉」と呼ばれたりもする。

そんな湯河原温泉でご紹介したい宿が、テレビでも引っ張りだこなのでご存知の方も多いだろうが、ここ『ふきや』だ。

閑静で眺望の良い高台に建つ、日本の様式美にこだわりが感じられる昭和10年創業の温泉旅館で、風情のある檜造りの湯舟の3つの貸切露天風呂と、岩造りの露天風呂と内湯からなる男女入替制の大浴場とで、計7つの湯巡りが楽しめる温泉宿だ。

特に眺望抜群の貸切露天風呂が魅力で、個人的には屋上よりも3階にある檜の楕円型湯舟の貸切展望露天風呂がおすすめだ。開放感抜群なのは言うまでもないが、この露天風呂を誰にも気兼ねせずに独り占めできるのだから、超魅力的と言わざるをえない。

そこに注がれているのが、湯河原を代表する泉質であるナトリウム･カルシウム－塩化物･硫酸塩泉で、湯河原温泉のほぼ半数がこの泉質で圧倒的に多いのだが、『ふきや』のお湯は弱アルカリ性のお湯が多い湯河原にあってpH8.6のアルカリ性で、美肌の湯と呼ばれる要素の一つであるメタケイ酸も程よく87mg含んでいる。

また個室利用できる岩盤浴もおすすめで、体への負荷が少なくゆっくり利用でき、流れ出る汗を拭いながら必死に耐えるようなサウナの感じは無いので、岩盤浴デビューにも良い感じだ。

一方料理の方はというと、相模灘の海の幸と旬の食材を賑やかに盛り込みながら提供される月替わりの献立となる。すぐにそれとわかる強烈な季節感をもつ日本料理で、本当に美味しいものを、本当に美味しいと感じられる季節に味わえる…といった感じだ。

この『ふきや』は、料理にしてもヒノキ風呂の湯浴みにしても、また伝統的な数寄屋造りの和の設えにしても、日本旅館の真髄がここにあり…と言った感じの温泉旅館だ。そしてそれが親から子へ、子から孫の世代になっても時代を生き抜き、世代を超えて宿泊客に受け入れられ喜ばれていることに、無上の喜びを感じる。

テレビや雑誌でどれだけ持ち上げられても、驕ることなくブレないこの『ふきや』の姿勢が、女将から若女将へと受け継がれているからこそ、昭和・平成・令和と創業から80余年を過ぎても、湯河原を代表する温泉旅館で居続けられるのだろう。

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