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黒部の太陽、ホワイトアウト、プロジェクトX
日本列島のほぼ中央部、日本を代表する山々が連なる山岳地帯に、日本で一番その名が知られるダムがあります。
古くは、石原裕次郎さん主演の映画 「黒部の太陽」でその名が知られ、最近では、映画化不可能といわれた、日本映画史上空前のスケールで描かれた大ヒット映画、織田裕二さん主演、松嶋菜々子さん、佐藤浩市さん共演の「ホワイトアウト」の撮影の舞台ともなったのが、ここ 『黒部ダム』です。
NHKの「プロジェクトX」でも、ここ「黒部ダム」が、2000年に題材として扱われ話題となり、その主題歌「地上の星」を歌っていた中島みゆきさんが、紅白歌合戦に登場した時の中継先も、ここ「黒部ダム」でした。
氷点下2度という、真冬の「黒部ダム」のトンネル内からの中継が印象的でしたが、思わず歌詞を間違えちゃったことや、瞬間最高視聴率が54.9%となったことなども話題となりました。
中島みゆきさんの紅白のこの場面を覚えている方は、多いのではないでしょうか。
眼前に広がる、北アルプスの大パノラマ
「黒部ダム」は、豪快な北アルプスの眺めが楽しめる、「立山黒部アルペンルート」中に位置し、出発点である標高1,433mに位置する長野県の「扇沢駅」からは、関西電力が運営する「トロリーバス」が運行しており、「黒部ダム」へはこれに乗って向かいます。
行楽シーズンには、扇沢駐車場は、朝一番で立山観光を目指す観光客であふれかえり、深夜からの泊まり組みで、駐車場はいっぱいとなります。
そんな扇沢を後にして、トロリーバスで一路「黒部ダム」を目指すと、途中トンネル内で、長野県と富山県の県境を越え、やがて地下にある標高1,470mの「黒部ダム駅」に到着します。
ここから、歩いてトンネルをのぼって行くと、標高1508mの「黒部ダム展望台」へと抜けられます。
直接、「ダムレストハウス」や「くろよん記念館」へ抜けることも出来ますが、ここは是非とも、「黒部ダム」展望台経由で、レストハウスへ向かって欲しいところです。
200段以上の地中階段という、運動不足の方には少々きつい道のりですが、この「黒部ダム」展望台からは、眼下に見える「黒部ダム」はもちろんのこと、遠く北アルプスの大パノラマも見渡せ、実にすばらしい景色を堪能できます。
冬季は積雪の為、一部外階段は通行禁止となりますが、それでも苦労した以上のご褒美が貰えますから、是非ともチャレンジしてみてください。
世紀の大事業にして、20世紀を代表する難工事!
通称「黒四」(くろよん)の名で親しまれている、この「黒部川第四発電所・黒部ダム」の建設は、1956年に、「世紀の大事業」として開始されました。
建設以前から、この「黒部ダム」がある「黒部渓谷」は、水力発電に適した土地として注目されていました。
日本最大の峡谷である黒部峡谷は、立山連峰と後立山連峰に挟まれており、そこに豊かな水量を誇る「黒部川」が流れています。
その黒部川の水量と、黒部渓谷の地形が生み出す大きな落差が、水力発電に適する場所として、多くの電力関係者に注目されていました。
そんな中、当時、電力不足の危機に見舞われていた「関西電力」では、この黒部の地に矛先を向け、「黒部ダム」建設に着手することとなりました。
実に7年という歳月を費やし、総工費513億円という、当時としては破格の工事費と、1000万人を超えると言われた労働者により、1963年6月に見事、「黒部ダム」事業は完成しました。
しかしながら、プロジェクトXでも紹介されたように、この「黒部ダム」建設は、冬の豪雪や長雨などによる黒部の自然の厳しさや、地下水の噴出、地形の変化などに苦しみ、「20世紀を代表する難工事」とまで言われるものでした。
必要に迫られていたこの「黒部ダム」建設は、極寒の冬でも、また夜間も工事が続けられるという、実に過酷なものでした。
たった80mを掘り進むのに、7ヶ月も費やした時期もあり、何度も壁にぶち当たり、立ち往生するも、「黒部ダム」建設にかける多くの男達の想いと、たくさんのバックアップにより、少しずつ掘り進められていきました。
くろよんの光と影
夕張炭鉱の跡地である「石炭の歴史村」を訪れた際にも、地中奥深くで、掘削作業にあたる男達の、過酷な重労働の様子を目の当たりにしましたが、ここ「黒部ダム」建設にも、壮絶な男たちのドラマがありました。
「黒部ダム」建設のトンネル工事は、当時の建設事業の、幾多の記録を塗り替える画期的な工事でしたが、このその建設の影には多くの犠牲があり、この「黒部ダム」で命を落とされた方は、171人にものぼりました。
そんな171人の「黒部ダム」に沈んだ殉職者への祈りをこめて、黒部ダムの側らに、松田尚之氏作の「六体の人物像」の慰霊碑が今も静かに「黒部ダム」を見つめ建っています。
建設中の暗い影は、決して消えることはありませんが、苦労の末に完成したこの「黒部ダム」は、偉大な建造物として、今も光り輝いています。
日本一!の「黒部ダム」
ゆるやかに弧を描く、長さ492mの堤が印象的な「黒部ダム」は、日本一の高さを誇る「アーチ式ドーム越流型ダム」で、その高さは186mと、世界でも有数の高さを誇っています。
力学的に優れ、建設コストが大幅に縮小できると言われるこのアーチ式ドーム越流型ダムの「黒部ダム」は、総貯水量2億立方メートルと言われ、実に東京ドーム161杯分にあたるとされています。
その量がどれほどのものなのか、もはや想像できない数字ですが、「黒部ダム」のこのアーチを眺めていると、これだけのものを、よくも日本の尾根と言われるこんな山奥に造ったものだ・・・と、改めて驚かされるとともに、人間のモノづくりに対するパワーの凄さを、このダムの姿に感じます。
そんな「黒部ダム」建設で生まれた人工湖である「黒部湖」は、 日本で一番高い場所にある湖となりました。
平均標高1448mの黒部湖からは、四季折々の黒部の自然を楽しむことができます。
夏から秋にかけては、この黒部湖で運行される遊覧船「GARVE」(ガルベ)にて、そんな黒部渓谷の自然の景観が満喫できます。
黒部湖の湖上クルーズは、遠く望む北アルプスの雄大な自然の風景や、エメラルドグリーンに輝く湖面、その湖面に写しだされる立山連峰の山々や周囲の木々の緑など、たくさんの黒部の魅力が堪能できますので、是非とも乗船してみてください。
超!ド迫力の水噴射!
黒部湖の自然の美しい眺めとは一転して、この「黒部ダム」最大のイベントが、ド迫力を目の当たりにできる「黒部ダム」からの放水です。
何と言っても圧巻なのは、ダムの堤から放たれた「水噴射」で、毎秒10t以上といわれるこの水噴射は、横から見ても、堤上から真下に眺めてみても、実に迫力のある光景と言えます。
堰き止められたエネルギーが、一瞬にして放たれる水噴射は、その水量といい、音といい、実に豪快で圧倒されるばかりです。
そして、この水噴射により、辺りには水煙が立ちのぼり、その水煙により「黒部ダム」に七色の虹がかかり、実に美しい光景をつくりだします。
時期にもよりますが、放水が行われている時は、先を急ぐばかりに見逃さないように、じっくりと「黒部ダム」からの放水を眺めてみてください。
平穏時の「黒部ダム」の、北アルプスの大自然に溶け込んだ静けさとは一転して、人間が造り上げた人工的なダムとしてのパワーがそこには感じられるはずです。
今も行き続ける「黒部ダム」!
山間部に見られる、一見どこにでもあるようなダムでありながら、その背景に数々のドラマが存在し、多くの魅力を持ち続ける「黒部ダム」。
黒部渓谷の大自然の中にあって、コンクリートむき出しの、人工的な建造物である「黒部ダム」ですが、アーチの美しさか、はたまた建設にあたった多くの方の熱い想いからか、見事に調和したその姿は、今日もわたしたちの生活を支えるエネルギーを供給し続けながら、今に生き続けています。
世紀の大事業にして、20世紀を代表する難工事であった「黒部ダム」建設、そんな偉大な建造物の姿を見に、あなたも立山黒部アルペンルートを旅してみませんか。
きっと、心に響く何かをつかむことができますよ。
| ■ 黒部ダム 〜 星★聖 の ひとこと 〜 |
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日本一の黒部ダム、その建造物としてのすばらしさと、黒部渓谷の眺めを満喫してみてください! |
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