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第7話
住まいづくり『プロと博士の教え』
営業のプロのお話
■□■□■

■第7話 俺は刑事か?



■切り込み刑事

 (ピンポ〜ン♪)(ガチャ!)

 ☆営業マン:「こんにちは、この地区を担当させて頂いております、○○ホームの△△です。
        ・・あれ? ひょっとして先日、展示場にお越しになられませんでしたか?」


 ★お客様 :「・・ええ?」

 ☆営業マン:「いや、先日お見かけしたお顔でしたので・・・」

 ★お客様 :「えっ? でも○○ホームさんには行ってないと思いますが・・」

 ☆営業マン:「ちょうど展示場の当番でして、たくさんの住宅を回られている××さん
        のように熱心なお客様は、目にとまるもので覚えてるんですよ。
        それに仕事柄、顔はすぐに覚えちゃうんです。是非うちの展示場にも、
        お越しになってください!」


 ★お客様 :「そうなの〜、ほんと偶然ねぇ〜」



■おとぼけ刑事

 (ピンポ〜ン♪)(ガチャ!)

 ☆営業マン:「こんにちは、この地区を担当させて頂いております、○○ホームの△△です。        今日は、現場見学会のお知らせでお伺いいたしました。」

 ★お客様 :「・・・」(○○ホーム?)

 ☆営業マン:「今週末に、実際のお建物をご覧になれる現場見学会を行うのですが、××様は
        展示会や総合展示場などに行かれたことはございますか?」


 ★お客様 :「・・・ええ、先日、はじめて〜〜〜」(なんてタイミングがいいのかしら)



総合展示場には行ったけれども、○○ホームに行った覚えはない!

なのに、なんてタイミングよくこの営業マンはやって来たのだろうと、ビックリされた方いらっしゃいませんか?

前回は、住宅の営業マンは刑事(デカ)だ! ということについてお話しましたが、どこが刑事っぽいのか? そしてその手口は?・・を今回はお話します。



冒頭に、二人の刑事(営業マン)が登場しました。

最初の営業マンは、たまたま飛び込み営業をしたお宅が、先日、総合展示場で、他社の展示場に来られたお客様で、そのお顔を偶然覚えていた・・という状況で、二人目は、現場見学会のお知らせで伺ったお宅が、同じく偶然最近総合展示場に行ったばかりのお客様だった・・という状況です。

実はこれ、二人とも嘘つきです! そんな偶然無いとはいいませんが、あまりにもタイミングが良すぎますよね。

これは、二人とも計画的に、住まいづくりを考えだしたと思われるこのお宅を訪れており、組み立てられたトークにより歩調を合わせ、入り込みのキッカケを作ろうとしているのです。

いわばネタ探しの「おとり捜査」を行っているようなものです。

二人とも、このお客様が、総合展示場に行った事を知っていて、このお宅に飛び込み営業の振りをしてアプローチしてきているんです。



では、なぜこんな手口を使ってまで、営業マンはこのお宅に迫ってきたのでしょうか?

営業マンの仕事は、探客が80%!と言われるくらい、常日頃、お客様に目を光らせています。

そんな中で、手持ちの管理客に良いお客様がいなかった時や、ひと目でピン!ときたお客様を目の当たりにした時には、たとえそれが自社を訪れなかったお客様でも、なんとかして接点を持ち、振り向かせようとします。

まぁ、簡単な例えで言えば、一目ぼれの彼女へのアプローチと同じような感じですね(笑)

それは、お客様からすると、接点の無いはずの営業マンがいきなり来て、その上、自分が展示場に行ったことを知っていたとしたら、どのようにして住所や名前をつきとめたのか?・・と、かなりの不信感をいだくとともに、気持ち悪く思うものです。

それではたとえ会えたとしても、印象が悪く、とうてい商談へと持ち込めません。

では、どうすればよいのか?

そこで、切り込み刑事は、偶然××様の家に来た振りをして、自分はお客様のお顔を覚えるのが得意で、××様を総合展示場内で見かけて覚えていた・・として、すべて偶然を装いながら不信感を取り払いつつ、営業マンとしてのセンスのよさもさりげなくアピールして、良好な接点をつくろうとしているのです。

おとぼけ刑事は、同じく飛び込みで偶然××様の家に来た振りをしながら、興味のありそうな見学会などの話題をエサに、アッという間に事情聴取(ヒアリング)をはじめ、展示場を訪れていることを知っていながら、お客様の口から展示場に言ったことを吐かせているのです。



このような営業マンがおり、様々な演出が行われていたことを、みなさんはご存知でしたか?

でも、今まで一度も、飛び込みで営業マンなんか来たことがないところに来たとなると、やはり不信ですよね。ですので、その地区の地図のコピーを見えるように片手に持っていたり、「さっきのお宅でも同じようなお話をしていらっしゃいました・・」などの方便を使い、さも回ってきたような演出をしたりするのです。

時には、となりの家へわざと本当に飛び込み、大きな声で××さんに聞こえるように、「こんにちは、この地区を担当させていただいております〜」といい、営業マンが回っているな・・と気付かせておき、自分の家だけに訪れたわけではない・・・と、不信感を払拭させたりするのです。

わざわざ革靴からスニーカーに履き替えて、訪問する営業マンもいます。

あの手この手で、犯人(お客様)を落とすべく、日夜、刑事(営業マン)は考えているのです。

正直、そのえげつなさにビックリしている方もいらっしゃるでしょうが、住宅業界での伝説の営業マンといわれている方の多くが、こうした努力の上に、栄光を勝ち取っているのも事実です。



でもここまでのお話で、疑問が残っていませんか?
そうです、どのようにして住所や名前をつきとめたのか?です。

これは、現在では個人情報保護法の問題もあり、公には×となりましたが、水面下では?です。
いろんなところで利用されてきましたが、「カーナンバー」から住所を割り出す方法です。

軽自動車の場合は、ちょっと難しかったりするのですが、基本的には、帰り際のお客様のナンバーをチェックし覚え、後で調べるのです。この方法は、違法ではないのですが、ここでは申し上げられないものです。

「カーナンバー」から住所を割り出す方法は、クルマのディーラーさんなんかでは一般的に行われていました。

記名もせずカタログをとりに行っただけなのにDMがきだした! 車検のお知らせがきた! なんていうのは、親切に外まで見送りにきてくれた担当者が、カーナンバーをチェックしたと思って間違いないでしょう。

露骨に書き留めたりはできませんので、記憶したり録音したりします。イベント会場などの大型駐車場で、ボソボソ話をつぶやきながらウロウロ調査している人を、目にしたことはありませんか?



もちろん中には、本当に尾行する営業マンもいたりします。わたしはお客様の後をつけたことはありませんが、苦しい時に、他社のトップセールスマンのクルマの後をつけて、失礼ながらお客様を紹介(笑)して頂いたことはありました。

また、もともと優れた営業マンは鼻がききます。

展示場で、名前や住所、電話番号を書かなくても、帰り際に「苗字だけでも教えてもらえませんか?」と聞き、「××です」と聞けば、土地の形状や、今の家の間取り、学区のお話・・など、展示場で伺った内容から推測し、ゼンリンの地図をペラペラめくって「ビンゴ!」ということも多々あります。

お客様は、「苗字くらいなら・・」と思っているでしょうが、そこから足がつくこともあります。

自分は「田中」だからとか安心している、田中さんをはじめ、「山田」「鈴木」「高橋」なんてありふれた名字の方でも、わかってしまうんですよ!



どうですか、営業マンが怖くなってきましたか?



笑顔の裏でどんなことをやっているのか・・、もちろん犯罪ではありませんが、かなりグレーな部分もあり、決して褒められたことではありませんが、住宅業界に限らず、営業の世界では至るところで行われていることでもあります。

そんな状況下で、みなさんへの今日の教えは、


■□■ 今日の教え ■□■

★営業マンは見ている! 笑顔の裏に刑事の顔!

『営業マンは見ている! 笑顔の裏に刑事の顔!』ということを再度認識してください!

家づくりを考えだしたなら、どんな状況下であれ、常にどこかであなたは狙われていると思ってください。

そして、


★「サイバー刑事」にも注意しよう!

刑事は人間だけではありません。最近は「サイバー刑事」が主流です。

人間がやらなくても、サーバーがネットを通じていろんな個人情報を集め、それがさまざまな形で加工され、リストとなって届けられています。

住宅メーカーのアンケートには答えなくても、懸賞アンケートに応えている方、応募時にその名簿の利用先をチェックしていますか? 陰で住宅メーカーがタイアップしていたりしませんか?

金融機関のアンケートだから安心!なんて思っていませんか?

これらが厄介なのは、人間に対しては警戒する人たちも、自分のパソコンの画面に対しては、不用意だということです。

あなたがパソコンで情報が集められ便利になったと同様、営業マンも集めやすくなっているのです。


2回にわたって、営業マンの刑事の顔の部分を見てきました。

次回は、この新種の手口である「サイバー刑事」の落としどころについてお話したいと思います。

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