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第2話
住まいづくり『プロと博士の教え』
間取りの博士のお話
■□■□■

■第2話 坪単価の謎? 「水周り」と「外周」



さて、前回に続き「坪単価の謎」についてお話ししましょう。
今回は、ちょっと視点を変えて、この「坪単価」についてお話します。




■「水周り」設備に注意!

前回のお話のなかで、キッチンやお風呂などの「水周り」の設備のことが出てきましたよね。
これって住まいづくりにとって、非常に大切なポイントなんです。

ごくごく一般的なI型(まっすぐの)キッチン。シンクも大きく、ハンドシャワー水栓に食洗器なんか付いちゃって、40万円のものがありました。

かたや見た目の機能は変わらないのですが、面材やトップの素材が良くて120万円するキッチンがありました。

みなさんは、この2つのキッチンを比べるときに、キッチンの値段だけを比べて考えていませんか?
「こっちの方がいいんだけど、80万円高いなぁ〜」って・・・

「えっ?」

これだけの説明では、何が言いたいのか?ですよね。

仮にあなたが買おうとしている家が40坪だったとしますよ。前者のキッチンは、40万円÷40坪=坪1万円、後者は120万円÷40坪=坪3万円となります。

そうなんです、キッチンだけで、坪単価が2万円もアップしたことになっちゃうんです。

同様に、お風呂やトイレ、洗面台・・と、水周りの設備はけっこう単価が高いので、すぐに坪単価を押し上げちゃうんです。

契約後の仕様の打ち合わせで、ちょっとの変更のつもりが、ちりも積もれば・・となり、当初の「坪○万円〜」のチラシは何処へやら・・ってな感じになりかねないんです。

誰でも良いものを見せられれば、気持ちが動きますしね。まして「設備は後で代えるのは大変ですよ!」とか、「一生に一度のことですから・・」などと言われちゃうと、ついつい変更したくなってしまうものなんです。

水周りの設備が「坪単価」を分からなくするカラクリについては、お分かり頂けましたか?




■「外周」のトリック!

では、もう一つ!

みなさんはチラシと同じ大きさで、同じ商品名、すべて同じ材料、同じ設備の家が、みんな同じ値段になると思っていませんか?

チラシの家が40坪1500万円なので、自分も40坪だから1500万円で家が建てられる! なんて考えていませんか?

ここにも大きな落とし穴があるとともに、価格を抑えるヒントが隠されているんです。

わかりやす〜く極端な例で説明しますね。

間口奥行きが、2m×50mの家の大きさは100uですよね。10m×10mの家も同じ100uです。

でも「外周」を考えてみますと、前者が102mなのに対して、後者は40mしかありません。
実に半分以下になっています。

「うん?」

いいですか、もう一度言いますよ。

同じ面積は33坪の家でも、外周には2倍以上の差があることになります。

つまり、家の「床面積」が同じこと=「外周」が同じ!ことにはならないんです。
いろんなカタチの家がありますからね。

「そんなの当たり前じゃん」

ってお思いの方でも、2倍以上も違うことがあるという認識をお持ちでしたか?
「別に多少の違いがどうなの?」って感じじゃなかったですか。


実はこの違いが、家づくりにとっては大きな違いになるんです。

この「外周」の違い、基礎の長さや外壁材などの計算は、この「外周」の長さで大きく左右されてしまうんです。

実際に材料が多く必要になるわけで、見積りもその分あがります。
特に外壁材は、単価が高いので、坪単価を大きく押し上げてしまうんです。

仮に、見積りがuではなく外周によるm計算だとしたら、単価1万円/mだとすると、その差は62万円になってしまいます。
これを100u(33坪)で割ると、坪約2万円近くアップすることになります。

おわかり頂けましたか?

逆に、お客様の限られた予算の中で、最大効率の家を考える場合には、これは重要なポイントなんです。

ここで、ピン!ときた方も多いのでは?

「あのチラシの家のカタチ・・・そうだったのかぁ〜」とね。


同じようなことが、家の形でもいえちゃうんです。同じ坪数でも、総二階の家と下屋付きの家とでは、当然後者のほうが「外周」が長くなります。

そしてもう一つ、「屋根」の大きさも、総二階なら二階だけしか屋根がないのですから、当然コストもかかりませんよね。一階は、すべて二階の屋根の下に隠れるわけですから・・。

よく言われることですが、また工業化住宅の商品に多く見られるのが、正方形の総二階建て住宅です。計算上では、一番コストがかからないわけで、単価を抑えるにはもってこいなのです。

さらに、二階部分の屋根を勾配天井(屋根の形に沿って天井が斜めになっていたりするもの)にして、外周壁の高さ(窓が付いているところの天井高)を低く抑えたりすれば、さらに外壁材の使用量も抑えられ、安くできちゃったりするわけです。

わたくしマードリーも、幾度と無くこのマジックにはお世話になってきました。

こういうことを、考えて設計する方は、みなさんの予算を最大限活用すべく、アイデアを絞っているわけなんですが、おわかり頂けましたか?

もう、総二階建ての家のチラシの「坪単価」で、自分の夢の下屋付き狭小住宅の家の値段を計算するなんてことは、やめてくださいね。


どうですか、少しは「坪単価」のカラクリについてわかって頂けましたか?
そろそろ「坪いくら主義」からは脱皮して頂さいね!

次回は、「人的な坪単価の操作」についてお話します。
あなたの懐具合をみたり、競合相手とのせめぎ合いの中から生まれる営業マンの「超ウルトラC」のテクニックです。

決して、業者の方もウソをついている訳ではないのですが、素人にはわかりにくいため、錯覚をしてしまう「坪単価」のお話です。
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